暑からの逃避行。白銀荘から美瑛富士を往復してきた。去年は美瑛岳と美瑛富士との鞍部の手前で引き返していた。今回はその少し先まで。少しの涼を求めていたが、ガスにはまとわりつかれ、強い風には当てられて、しっとりと、過ぎたる涼感。

出だしの富良野川渡渉点ではまだ青空があった。

タンネの森のエゾリスのしっぽにも陽が当たる。

けれど、目指す辺りは雲の中。

難所、ポンピ沢支流のえぐれた沢に引っ掛かるように残っている雪渓を渡った。

ポンピ沢では、やたらとしっぽの長いキセキレイの声を聞いた。

鞍部はこのとおり。

美瑛富士への登路、強風に煽られて石にしがみつくオオシロシタバ。

頂上もこのとおり。

帰りのポンピ沢渡渉点、上方は雲。件のキセキレイは同じように鳴いていた。

難所、ポンピ沢支流のえぐれた沢に引っ掛かるように残っている雪渓が昇華する。

雲の平あたりには花と虫との息づかいあり。ミヤマアキノキリンソウと、風ニモ負ケズ着地を試みるキアゲハと。

キバナシャクナゲとイワヒゲとミヤマハンミョウと。

泥流スロープ、あの降りは歩きにくくて疲れるわ。ずっと遠く、富良野の方は炎天下か。